ナショナリズムとパトリオティズム

こころ (岩波文庫)

こころ (岩波文庫)

高校?の授業で先生の手紙の部分少しだけを扱った記憶がある。
人間の複雑さ、善悪の葛藤、そういったものが先生と、Kを通して如実に描かれている。


空の帝国 アメリカの20世紀 (興亡の世界史)

空の帝国 アメリカの20世紀 (興亡の世界史)

久しぶりに興亡シリーズ。
近くのBOOKOFFで見つけました。
こころもBOOKOFFなんですけどね。


著者はこの分野の専門家ではないが、アメリカの特徴というものをよく捉え、非常に丁寧に解説している。
著者によると、第一次世界大戦時のアメリカの陸軍は世界的にみても貧弱きわまりない地上軍として有名な存在であり、戦争を、常備軍を嫌っていたという。
今のアメリカの姿からは非常に想像し難いものがあるが、このような視点が欠けていたことは自分自身反省しなければならない。


『抵抗の同時代史』での節「「郷土(パトリ)」なきパトリオティズム」というフレーズがよく頭に浮かんでくる。パトリオティズムナショナリズムの素地でもある。しかしナショナリズムが行き過ぎると、パトリにも害を起こす場合がある。
その場合における人々の中のパトリオティズムナショナリズムの関係はどのように渦巻いているのだろうか。