右翼と左翼

右翼と左翼 (幻冬舎新書)

右翼と左翼 (幻冬舎新書)

「右翼」と「左翼」についての概説。
左右両陣営からのナショナリズムの使用についても触れられており、
その点は自分にとって有用であった。
後半は戦後日本の左右両陣営への批判が多い。
現代は信じられる価値体系(「第三者の審級」と共通?)を見失った社会であり、
「右―左」図式が出現する以前の、「権威・序列・忠誠」を柱とし、
「権威」と「秩序」の公正を保障する普遍性のある巨大宗教がそれらを支えた
「帝国」の可能性を検討し、普遍的思想(宗教)を構築しゆかざるを得ないと結論している。