やっと・・・

菊と刀 (講談社学術文庫)

菊と刀 (講談社学術文庫)

やっと読み終わった・・・

長いというより自分の時間をあまりとることができなかった。
資格試験ラッシュだし。

約60年前のものなので、自分のイメージしている「日本人」
とは異なる箇所がいくつかある。
「評価と批評」によると著者は日本に一度も来ることなく本書を
書き上げたという。
来日せずに日本人論を書き上げるというのは大変な苦労があっただろう。
本書は戦後の日本人を詳細に説明している。
当時の社会状況を顧みる意味でも本書を読むことには大いに意義があるのではないか。


著者は本書の中で何度か「世間」という言葉を使用している。
阿部勤也によると、「世間」は日本独特のものであり、他の社会にはあまり見られない。
ベネディクトは「世間」を理解していたのだろうか。
それとも阿部の指摘とは違い、アメリカや他の国でも「世間」は存在するのだろうか。


「〜人論」はある意味ではステレオタイプな見方ともとれる。
本書に限ったことではないが、このような点に注意したい。