マクロ

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歴史としての社会主義 (岩波新書)

歴史としての社会主義 (岩波新書)

社会主義国、主に旧ソ連を中心にその成立の背景、周辺国との関係を中心にその歴史を記述している。
9章まで社会主義の変遷を述べ、10章で著者の意見を主張している。世界戦争の時代が終わり、世界経済の時代から、また新しい歴史のフェーズに至るためには「平等」という理念は永遠の努力をするための目標として掲げなければならない。実現を目指す理念としては、「多様性」、「多様な生き方」、「共生」を挙げている。
新しいフェーズを迎えるために日本は努力する義務があるというものである。

旧ソ連以外にも中国、北朝鮮、東欧諸国等、社会主義国、旧社会主義国について多少ならずとも触れていくが、キューバカストロについては全く触れられていない。


キューバ危機という世界史的に重要な局面、地政学的にも重要な位置にある社会主義国キューバについて全く触れなていないのは本書のテーマから考えても疑問符をつけざるを得ない。